同一労働同一賃金は、主に非正規雇用者のための制度です。
では、同一労働同一賃金が施行された場合、正社員にはどういった影響が出るのでしょうか。
正社員側にもメリットとデメリットの両方が発生し、うまくいけば出世や昇給の可能性があります。
同一労働同一賃金で、正社員が受ける影響についてお話します。
デメリット
正社員が同一労働同一賃金で受ける影響で、デメリットに当たるのが、給料や各種手当の縮小及び廃止です。
もし、会社側が同一労働同一賃金の施行後に非正規雇用者の待遇改善を行なった場合、その人件費の補填を正社員の給料などから差し引く可能性があります。
また、今後の昇給案件が、年功ではなく職務や役割といった、実力によって決まるという方にシフトする可能性もあります。
そうなると、実力や結果によって待遇が変わることになるので、人によっては給料や待遇が悪化する可能性があるのです。
メリット
しかし、逆にいえばスキルさえあれば、年齢や性別などに関係なく昇給できるチャンスがあるということです。
また、昇給のためのルールがより厳格になるので、自分に必要なスキルや実績がわかりやすくなるというのも、メリットと考えて良いかもしれません。
つまり、同一労働同一賃金は向上心があり、より上を目指そうという思いが強ければ強いほど、若くても昇給のチャンスがあるということです。
それとは反対に、あまり向上心がない人にとっては、同一労働同一賃金はデメリットのほうが多く感じてしまうものです。
つまり、良くも悪くも実力と成果が中心となってしまうので、会社の評価制度や等級制度といった人事制度に大きく影響を受けることになります。